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K.F.@
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なんでもやる
けどなんでも中途半端つまみ食い

唯一身に付いたのは彦根薀蓄話
そして煙草と日本酒の知識…

滋賀咲く発、生粋の駄目野郎ブログ
目標は「毎日更新」と「粋な文章を書き連ねる」こと

末永くご愛読下さい。

オーナーへメッセージ

2007年12月16日

赤鬼達の死に装束

木曜日、実はドラマのエキストラに行ってたんですね(笑)

もうネタバレしてるブログがあるので、書いちゃおうヽ(´ー`)ノ
夜の米倉に忍び込んだ主人公を取り囲む武士達…
俗に言う悪代官の私兵ですね(笑)

放送日が近づいたら、また詳しく書くことにしましょうo(^o^)o


そんなわけで今日は昨日借りた二作を読む日々…

左 獅子の系譜/津本陽(文藝春秋)2007
右 赤備え―武田と井伊と真田と―/井伊達夫(宮帯出版社)2007

前者は井伊家彦根藩開祖として、そして徳川四天王筆頭の武将として
戦国の世を駆け抜けた井伊直政の生涯を描いた作品です。
直政の静と動―敵にも一目置かれる官僚として、そして赤鬼と呼ばれ家臣や味方をも震え上がらせた―が如何に形成されたかが描かれています。
両親を、一族を戦乱の世に奪われ翻弄された孤独な幼少時代。
譜代の家臣達に成り上がり、と軽んじられながらも家康の信頼を
一身に受け戦場を駆け抜ける青年時代。
名実共に徳川家譜代筆頭となり望んだ関ヶ原の戦い、島津義弘との奇妙な信頼関係、そして突然の死…。

作中、豊臣秀吉の母大政所と妹朝日姫が人質として城に来るのですが、
同僚達が豊臣を敵と思い、彼女達を冷たくあしらい、場合によっては殺害しかねない中、
直政だけは朝夕、そして昼間になんだかんだと理由を付けて彼女達の元を訪ねるシーンが泣かせます。

なぜあのように親切にする必要があるのか、と同僚に問われたとき、こう答えたと作中にはあります。

「それがしは殿より大政所の主語を承っておりますれば、手厚く御用を勤むるは当然にござろう。
また京都に参られし殿に万一のことがおこらば、それがしは大政所を亡きものにいたし奉らねばなりませぬ。
そのため、絶えずご身辺より離れぬよういたしおりまする」

父を策謀に失い、母と生き別れたまま死に目にも会えず、家族の愛を知らない直政にとって、
父代わりの家康の命であり、人質とは言え人の親である大政所と触れ合っているうちに、亡き母と話しているような気持ちにさせたのでしょう、と。
時に慈愛として、時に夜叉として家臣さえ手打ちにする直政と感情のルーツを匂わせる場面です。

早く読み切らないと(=_=;)



赤備え〜は、京都井伊美術館館長として、また井伊直勝から18代続く与板藩井伊家の当主の井伊達夫さんの研究史です。
武田家に端を発し、井伊家と真田家に渡った赤備えのその後や、赤備えの定義・構成・運用・軍法・そして赤備えの鎧を着た侍達の話が書かれています。

何より、意外なのが岡本半介宣就の話がかなりのページを割かれて記されています。
この岡本半介、岡本家の嫡男が名乗ったのでしょうか井伊直弼の家臣にも同名の人物がいました。
名前と屋敷跡くらいしか知らなかったのですが、ここまで人柄や逸話・エピソードを記しているとは恐れ入りました。
希代の軍師として、また文化人として活躍した氏の一面を、これでもかと書き記しています。
「あのような人が歴史に忘れられているということは、大変残念なことである――」
と、後書きでは作者の知人の言葉が記されている。

かく言う私も、彦根人だけに、無知なのは勿体ない…石垣の普請の話なんかもありましたので屋形船で使うとしましょう(笑)
井伊達夫氏、こんな人がいるのに…
なかなかご当地では研究が進まないのも、勿体ない話です(・・;)

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